何度か転職をしましたが、履歴書には必ず書いてる「博物館学芸員資格」。知っている人やネットでは持っていても意味がないように言われるのですが、私の体感ではそうじゃないです。
今回、実際に取得した私が感じたことを書いてみたいと思います。
学芸員資格とは?実際の取得までの経緯はこちらをご覧下さい→
学芸員資格を大学で取得するメリット
卒業してから取得するのにハードルが高い
必要な単位をとるために、もう一度大学へ行く(通信などもありますが)必要があります。お金的にも時間的にもちょっと厳しいですよね…。また実習の受け入れ先等も、所属している大学からの申し込みがほとんどなので、仕事がある社会人の方だとかなりの調整が必要になります。
時間という意味でも、圧倒的に自由度の高い大学在学中の取得がおすすめです。
在学中だと実習等サポートも豊富
先述しましたが、実習の受け入れ先は大学と提携しているところがほとんどなので、日程や場所を含めかなりの調整をしてくれます。
私の場合ですが…どうしても部活の都合があったので、「どうしてもこの日程で実習に行けるようにアサインしてほしい」という旨を部活の日程表や公式の試合日程の記載されたものと同封して、部活の責任者の判子押して大学の担当教務に提出しました。(何の効力もありませんが…一応、嘆願というかたちです)
表向きは「抽選」でしたが…どれほど忖度があったのかはわかりませんが…見事希望日程で実習にいくことができましたよ!
こちらの記事でも書いていますが、実習は単に楽しかったです!
→実習ってどんなの?
友達も出来、情報交換もできます。私の場合ですが、他大学の子とも仲良くなり交流が続いていたりします。
教授パワー炸裂で就職が可能?
これは本当に本人次第、運次第なのですが…例えば大学で考古学等専門を学び、ゼミ(研究室)で成果を出し、学芸員になりたいアピールをし、教授にも気にいられてる人。教授パワーがモノを言います。
要するにコネで学芸員になれます。
しかし資格は必須なので、これはぜったいとっとかなきゃだめですよね。
本当に学芸員になりたい人はもう…力のある教授のゼミに入るのが一番の近道です←
とはいえ毎年何人も受け入れられるわけではないので、完全に運です。
しかし正直なところ、就職ありきでゼミに入るのはおすすめしませんので好きなことを学んでその先に学芸員になりたいと思った人だけがつかめる幸運なのかなーと思います。
ちなみに他系統の学部でもやる気しだいでは全然可能です。実際他の学部の研究室に通っている人や学部自体を途中で変えるというパターンもあります。
今在学中で専門は全然違うけど例えば考古学を学んで学芸員になりたいとか、そう思っている方がいたらぜひ相談に行ってみてください。学部の変更や副専攻というのはわりと聞きました。
実際に取得してみて…使いどころがあると思ったこと
資格を持ってるだけの私が学芸員として働けた話
専門を学んでいない、しかも銀行員だった私が”一応”学芸員資格を活かして働いた話。(アルバイトです)
こちらの記事をご覧ください。
→実際に学芸員として働いたエピソード
趣味として使える資格
わたしは印象派が好きなので、調べたり見に行ったり、公演を聞きに行ったり…と、知識を磨いてきました。海外でもめちゃくちゃ美術館に行きました。
実際に授業や実習を経て、少しですが博物館のこと・美術館のことを学んでいるので…目が行くのは展示方法や導線、展覧会そのもののコンセプトや作品の保存等、見ながら考えることもあったり。
「なるほど、この作品とこの作品を連続で並べるのかぁ」とか、「この作品はたしかにこの年代の作品だけれど、関連のある作品ではないからあちらの作品と同じカテゴリーで見た方がわかりやすいかも」とか偉そうに思ったり…ね。笑
でももうここまでいくと”趣味”ですね。もう作品を見ているだけで好きなので。
お気に入りの美術館や博物館ができると、より楽しめますよ♪
転職時の小ネタにも
学芸員に転職するのはとても難しいですが、それでも学芸員に転職する方も中にはおられます。その場合資格はたぶん必須になると思います。
が、一般企業への転職などにも活かすことはできると私は思っています。
学芸員の資格を取得する過程で学んだのは、作品への理解とか技術的なこと…よりも、空間づくり という部分が大きいです。
転職時に履歴書に「博物館学芸員」の資格があったとして、「この資格って何?何ができるの?」と聞かれたときに、
たとえば広告のこと、展示のこと…いかにお客様によく見せるか・宣伝するか 快適に見ていただけるか
等学んできて自分はこう思った・こうしたいと思った・実現したいことがある…というのはアピールポイントにもなると思うんです。
実習を経て資格を取得し学んだことを、ぜひ就職転職活動時のアピールにも繋げてほしいです。